「赤ヘル軍団」の秘密!赤色のユニフォームが秘める力
趣味やサークルで、草野球やフットサルに打ち込んでいる人たちに朗報です。色の力を巧みに活用すれば、試合で優位に立つことができるかもしれません。
ユニフォームの色によって対戦相手を圧倒できるとしたら……取り入れない手はありませんよね。
今回は「色彩心理」をもとに、スポーツで有利に働く色について見ていきましょう。
赤色は「気力や生命力の象徴」。「強い」と感じさせる力を持っている
色彩心理とは「色にはそれぞれ特徴があり、人々の心理や行動に大きな影響を与えている」という考え方です。
【色彩心理例】
•赤:交感神経に刺激を与え、体温・血圧・脈拍を上げる。
•オレンジ:陽気に見える。消化、新陳代謝を良くする作用があるため、食欲を増進させる。血管や自律神経を刺激し、身体を活動的にする。
•黄:脳の活性を促し、頭の回転が早くなる。集中力がアップする。
•緑:情緒の安定、安心感の増加。身体を癒やす色で、筋肉の緊張をほぐし、リラックスさせてくれる。
•青:鎮静作用がある。精神的に落ち着かせ、体温を低下させたり、痛みを緩和させたりする。
•紫:鎮静作用があり、集中力がアップ。リンパ管や心筋、運動神経の働きを抑制する。
現在、この色彩心理は各分野に取り入れられていて、もちろん、スポーツも例外ではありません。
スポーツに取り入れられている代表的な色。それは「赤色」です。例えば、プロゴルファーのタイガー・ウッズは、ツアーの最終日、赤色を必ずどこかに身に付けています。色彩心理学において赤色は「気力や生命力の象徴」で、それを見る人にも身に付けている本人にも「強い」と感じさせる感情効果を持っている色です。よって、色彩の心理効果を上手に使っている事例と言えるでしょう。
他にも、イングランドのプロサッカークラブ「マンチェスター・ユナイテッドFC」や、F1のレーシングチーム「スクーデリア・フェラーリ」など、世界的な強豪チームが赤色をシンボルカラーとしています。
チームカラーを赤に統一した77年から黄金時代に突入した広島カープ
そして、「赤色」と聞いて真っ先に思い浮かぶプロスポーツ球団がありませんか?そう、今年、25年ぶりにプロ野球セントラル・リーグ制覇した赤ヘル軍団「広島東洋カープ」です。
広島東洋カープが初優勝を飾ったのは、球団創設から26年目の1975年。実はこの年、ジョー・ルーツ監督(同年4月30日に監督辞任)がチームカラーを赤に変更することを提案したことをきっかけに、広島東洋カープは「赤ヘル軍団」として記念すべきスタートを切ったのです(この年はユニフォームがすでに完成していたため、帽子・ヘルメットだけ紺色から赤色に変更)。
それから2年後の1977年、チームカラーを赤に統一するためにユニフォームをフルモデルチェンジ。初優勝した1975年を期に、この1977年から赤ヘル軍団は黄金時代に突入しました。
なお、イギリスの大学の専門チームが2008年に発表した研究結果によると、サッカーのプレミアリーグにおいて、ユニフォームの色別の勝率は、白、青、黄、オレンジを抑えて赤色が最も高かったようです(ただし、ホームグランドでのみ)。昨年、当時メジャーリーガーだった黒田博樹投手が広島東洋カープに復帰したことで、広島の街は大きな盛り上がりを見せました。同じ「赤色」をまとった選手・ファンが今まで以上に団結したことで成し得た25年ぶりのセ・リーグ制覇。色の力も少なからず影響しているのではないでしょうか。
このように、交感神経に刺激を与える赤色は心理的な気分の底上げにも働き、スポーツの分野において良い結果をもたらすことが見受けられるのです。
色の力を大いに活用して、強いチーム作りを!
ちなみに、最近では「青」が持つ鎮静作用も注目されていて、例えば野球のキャッチャーミットには青色が取り入れられるケースが増えています。これは「ピッチャーの集中力を高める」といった点で適切な色と言えるでしょう。競技の種類や状況によって、色を効果的に使い分けると良いと思います。
たかがユニフォームと侮ってはいけません。スポーツにおいては、ユニフォームの色によって対戦相手との心理戦に勝つことができるのです。草野球やフットサル、どうせやるなら勝った方が楽しいですよね。色の力を大いに活用して、強いチーム作りを目指しましょう!もちろん、練習もがんばってくださいね。
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太田久美子
イメージコンサルタント
カラーアナリスト&イメージコンサルティングライセンスを取得し、現在、有限会社カナルプランニング取締役。30年間のキャリアの中でパーソナルカラーコンサルティングは15,000人に上る。また、講演登壇回数3,000回の実績を持つ。