著作権違反になる?企業ロゴでオリジナルTシャツを作るときに注意したいポイント
既存の企業ロゴを使ってオリジナルTシャツを作りたい、お気に入りのブランドロゴを少し真似してオリジナルTシャツに使いたい、と思ったことはありませんか?悪気なく使用してしまったとしても、企業ロゴやブランドロゴは勝手に使うと著作権違反になります。
今回の記事では企業ロゴを使いたい場合どうすればよいのか、知的財産権について詳しく解説していきます。オリジナルTシャツ作成の際は参考にしてください。
企業ロゴを使ったオリジナルTシャツは作れるのか?
結論から言うと、基本的に企業ロゴを個人で勝手に使うことはできません。既存の企業ロゴやブランドロゴをオリジナルTシャツに使用することは「著作権を含む知的財産権」の侵害に当たります。そのロゴの所有者の許可なく勝手に使うことがないように気をつけましょう。
■企業ロゴ以外も注意!
企業ロゴやブランドロゴだけではなく、他にも注意すべきコンテンツがあります。キャラクターや有名人の顔写真、似顔絵など、自分で作っていないものを無断使用することはできません。これらも企業ロゴやブランドロゴと同じで著作権や肖像権を含む知的財産権として保護されています。
オリジナルTシャツにそのまま使う、あるいはアレンジを加えて、パロディデザインとして使うことも禁止されています。オリジナルTシャツに使うロゴやマークなどのデザインは、必ずご自身で作ったオリジナルのものにしましょう。
■パロディならOK?
企業ロゴやブランドロゴの真似や、アレンジしパロディやオマージュとしてオリジナルTシャツにプリントすることも著作権侵害になってしまう可能性があります。
企業ロゴなどを含むオリジナルグッズの作成を業者に依頼した場合、業者がデザインを確認した段階でプリントできないと断られてしまうので、ロゴを入れたい場合は完全オリジナルのデザインを使用するようにしましょう。
■著作権フリーなら使ってもいい?
一般的にはフリー素材と呼ばれることが多いフリー画像やイラストですが、この「フリー」という言葉には、「無料」「自由」という意味だけではなく「ロイヤリティフリー」という意味を含んでいる場合があります。
ロイヤリティフリーとは、「画像やイラストの提供先が事前に取り決めている範囲内での利用であれば、追加の使用料は免除する」という意味です。ロイヤリティ(著作権利用料)が無料なだけで、どのような用途でも使っていいというわけではありません。
つまり、フリー素材であっても著作権で保護されている可能性がある、ということです。フリー素材を使用する場合には必ず配布しているサイトの規約を確認してから使用するようにしましょう。
著作権フリーの画像・イラストを利用する際の注意点を確認!ロイヤルティフリーでも用途によって使用料が!
「知的財産権」とは
著作権や商標権などは、まとめて「知的財産権(知財)」と言います。著作権や商標権など耳にしたことがあると思いますが、具体的にどんなことを守らなければいけないのか知らない人は多いのではないでしょうか。
知的財産権とは、人が考えて創り出したものや商品に使用するマークなどをその人の財産として保護する制度です。
著作権や商標権、特許権などの権利があり、イラストや音楽、発明など、人間の知的創造によって創り出されたものが対象です。知的財産権が無いと、簡単に真似をして同じものを作ったり使ったりする人や企業が現れてしまうため、著作者は十分な利益を得られなくなり、新たな著作物が誕生しなくなってしまうという事態が危惧されます。
このような状況を防ぐために、著作者の権利として著作権が設定されています。
■著作権とは?
「著作権」とは、著作者(著作物を作成した人)に自然と発生する著作物を独占的に利用できる権利です。基本的には人が作り出したものには著作権が「自然と発生する」と考えて良いでしょう。この権利を得るための特別な手続き等はありません。
著作権は、著作者が持つ権利を保護すること、著作物の公正な利用を確保することで、文化の発展に貢献することを目的にしています。
■商標権とは?
「商標権」とは、商品やサービスに使用する名前(商標)や、ブランド名を独占できる権利のことです。自然と発生する著作権とは違い、特許庁への申請が必要になります。そして審査を通過したもののみに、商標権が与えられます。商標は、企業やブランドのロゴだけでなく文字や図形など様々です。
商標権は、商標(ロゴなど)と商品やサービスの組合せで一つの権利となります。すでに商標権が登録されている商標を似ている商品分類やサービスの分類には登録できない決まりがあります。
知的財産権侵害にならないために!確認すべき5つのこと
知的財産権を侵害しないためには、どのような事に気をつけてロゴを作ればよいのでしょうか?気をつけるべきポイントを5つご紹介します。
・デザインに使用するものが商標権のあるロゴや企業ロゴではないか
・他人が創作したキャラクターを使用していないか
・著作権のあるイラストやデザインを使用していないか
・商標権のあるロゴやキャラクターとわかるもののパロディやオマージュではないか
・有名人著名人の写真を使用していないか
上記の5つの項目は必ず守らなければいけない項目になりますので、あてはまるものが無いかしっかりと確認しましょう。万が一どれかにあてはまる場合、知的財産権の侵害になります。
著作権侵害の場合は、10年以下の懲役、または、1000万円以下の罰金、法人の場合は、3億円以下の罰金が科せられる可能性があります。
商標権侵害の場合、10年以下の懲役、もしくは、1000万円以下の罰金、またはその両方。
法人の場合は、3億円以下の罰金が科せられる可能性があります。
バレないだろう、大丈夫だろうという気持ちで著作権のあるキャラクターやロゴを無断使用する事や、パロディやオマージュのデザインを作成しないように気をつけましょう。
企業ロゴを作ろう!作成に役立つサービスを紹介
■無料で使用できるロゴメーカーサイト
テンプレートや質問などに応えていくだけで簡単にロゴが作成できるツールです。一度にたくさんのロゴデザインができあがります。たくさんの候補の中から選ぶことができるので、デザイナーに頼らずに簡単にロゴを作ることができます。
他にも会社名やサービスなどの情報を入れるだけで、イメージに合うロゴを自動で作成してくれるサイトもあります。自分では思いつかないようなデザインと出会うことができますよ。
ロゴメーカーサイトを使う場合、しっかり規約を確認してデザインを使用しましょう。
■ロゴ作成サービスやオンラインの仕事発注サービス
ロゴ作成の予算がある場合は、デザイナーに依頼してみてはいかがでしょうか?デザインサンプルを見ながら好きな雰囲気のロゴを作っているデザイナーに依頼できるサイトもあります。本格的かつ手軽に予算内でロゴを作ることができる便利なサービスです。