「びーるのみたい」、ゆるさとダサさのデザインが世界を広げる!? 名刺代わりになるオリジナルTシャツのコミュニケーション力
ブログ「びーるのみたい。」や同人誌「ゆるびー。」でビールメディアの編集をしたり、イベント、グッズ制作などを手掛けたりしているちゃーりーさん。本業は別にあり、あくまで個人的な趣味として作り始めたオリジナルTシャツは、今では販売や制作依頼を受けるまでになったそうです。
好きなことをオリジナルTシャツで表現することで、人とつながり、世界が広がっていく。
その可能性を知るちゃーりーさんに、オリジナルTシャツのデザインのこだわりなどを伺いました。
あえて「ダサさ」を入れる⁉ Tシャツがつなぐ縁
――なぜオリジナルTシャツを作り始めたんですか?
ちゃーりー:ビール手記のブログを続けるうちに楽しくなってきて、情報発信サイトみたいなメデイアに発展させたいと考えたんです。そこで、「僕は、こういうことをやってる人です!」ってわかりやすいTシャツを作ってみようと。名刺代わりとして自分のためだけに作ったものです。デザインは「ダサさ」にこだわりました。
▲1番最初に制作したオリジナルTシャツ
――ダサさを……!?なぜそこを意識されたんですか?
ちゃーりー:「突っ込んでもらいやすさ」が重要だと思ったんです。このTシャツを見てもらうとわかると思うんですけど、「びーるのみたい。」の文字がなければ、そこそこスタイリッシュ?だと思うんですよ。でも、このTシャツはあえて一番目立つ胸元に、しかもひらがなで文字が入っている。完全にダサいじゃないですか(笑)。ただ、そうやって相手をゆるませてあげると、話しかけやすい空気・コミュニケーションが生まれるんです。
ちょっと話がずれますがビールってコミュニケーションのお酒だと思うんです。例えば、ビアパブやビールのイベントなんかでひとりで飲んでても、見知らぬ人でも乾杯ひとつで仲良くなれる空気感があるんです。
とはいえ、初対面同士で話をするのはなかなか勇気が要るので、「そのTシャツ面白いですね」って話しかけてもらえるネタになればいいなぁ、と思っています。デザインするときはそこを意識していますね。
――名刺としての効果はどうでしたか?
ちゃーりー:大きいと思いますよ。変なTシャツ着て いる奴がいるなー、みたいな感じで目立ちますし。あとはイベントなどで、ブログを読んでくれている人が、T シャツを見て気付いてくれることもありますね。ブログと並行して同人誌「ゆるびー。」の編集⾧もしているのですが、 何をしている人間かすぐにわかってもらえて、イベントやお店でスタッフの方とコミュニケーションとりやすいです。「今度取材させてください!」と言いやすくなったり(笑)
▲ちゃーりーさんが編集長を務める同人誌「ゆるびー。」
コミュニケーションまで設計してデザインに落とし込む
――最初は趣味で自分が着るものを作っていたそうですが、販売を始めたきっかけは?
ちゃーりー:いろいろなところにこのTシャツを着ていったら、「欲しい」と言ってくれる人が何人かいて。じゃあ試しに作ってみようかと。こうして作った2着目は、当然他の人が着ることを意識しました。お腹のところに「びーるのみたい。」のロゴを入れたんですけど、こうすると電車に乗って座っているときは、ちょうど文字が隠れて恥ずかしくないなとか(笑)。
▲2着目のオリジナルTシャツ
最初は試しに10着くらいの販売でしたが、気づいたらデザインも10パターン目くらいになってしまって。今ではWeb Shopで、バッグやステッカーなどのグッズの販売も行うようになりましたね。他にもビールのお店からのTシャツやグッズの制作依頼をもらったり、コラボしたりもしているので、Tシャツが広げた縁を感じます。
――「びーるのみたい。」Tシャツは、くすっと笑える小ネタが入ったものが多いですよね。どのように作っているのですか?
ちゃーりー:基本的には自分が着たいものを作るというのがあって、そこにビールネタとブログ名を入れるようにしています。転機となったのは4作目の「休肝日(仮)」Tシャツですね。
このTシャツを着て、飲みに行くと、「え、休肝日なんでしょ?」と必ず突っ込まれ、「いや、(仮)だから…さっきまでは飲んでなかったんですけどね(笑)」と返す。そこまで含めてデザインしています(笑)。休肝日にしようと思っていたのに、ついつい飲みにいってしまうというのは、ビール好きのあるあるだと思うんです。このようにビールネタをまず思いついて、それをどうデザインに落とし込むかを考えています。
6作目ではジャズのスタンダードナンバーからインスピレーションを受けたTシャツを作りました。ジャズ好きなら誰もが知っている名曲とビール好きの思いを掛け合わせたデザインです。
――自分の好きなものをオリジナルTシャツにデザインしたり、販売してみたいと考えている人はわりとたくさんいると思うんですが、実際やるとなると勇気がいるのかなと。何かアドバイスはありますか?
ちゃーりー:こんなことを言うと元も子もないですが、人はそこまで他人の着ているTシャツの柄なんて見ていないので、自分の好きなものを作って着てみたらいいのに、と思います(笑)。「自分は素人だし」と思う人がいるかもしれませんが、デザインを職業にしている人間はクライアントの意向を汲んで制作しないといけないので、自分の好きなものを作れるのは素人の特権だと僕は思います。臆病にならず好きなものを作っていけばいいのかなと。
販売に関して、一番いい方法は、僕も今でもよくやっているんですが、デザインを考えたあとに自分のFacebookに「こんなものを作りますけど、誰か欲しい人?」と書いて予約分を募るんです。そこからどれくらい発注するのか考えてみるとか。周りからの反応もわかりやすいですし、SNSで意見を聞くというのはいい手段だと思います。
――今後、こんなTシャツを作ってみたいというのはありますか?
ちゃーりー:ネタはいろいろ思い浮かんでいるので、もう少しコンスタントに新作を出したいなと思います。あとビール関係の方からのお仕事依頼や委託販売をしていただける方も随時募集していますので、お気軽にご連絡ください!(笑)
取材・文:上野郁美
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