あるがままに生きる。有名コーヒーショップから独立した2人がオリジナルTシャツに込める特別な想い
近年のコーヒーブームの火付け役になった「BlueBottleCoffee(ブルーボトルコーヒー)」。
その初代店長を務めた宮崎哲夫さんと、スタッフとして働いていたMotocoさんのご夫妻がオープンしたのが「Let It Be Coffee(レットイットビーコーヒー)」です。
こちらのお店では、コーヒーだけでなくオリジナルTシャツの販売もしています。
コーヒー屋さんなのに、なぜオリジナルTシャツの販売を?
――今回は、2人がオリジナルTシャツに込めた特別な想いを伺いました。
真心には真心でお返し。開店のためのクラウドファンディングのリターンに作ったオリジナルTシャツ
「BlueBottleCoffee(ブルーボトルコーヒー)」を離れた後、旅するように日本各地でコーヒーを淹れてきた「Let It Be Coffee(レットイットビーコーヒー)」。
2人は “旅の終着地”としてお店を出そうと決意し、クラウドファンディングに挑戦することに。
その際、クラウドファンディングに協力してくれた人へのリターンとして贈ったのが、オリジナルTシャツでした。
クラウドファンディングの協力者の方に贈ったオリジナルTシャツ
哲夫 :クラウドファンディングはただ資金調達を目的に始めたわけでありませんでした。
会社を離れてフリーランスとして色々な場所でコーヒーを淹れてきた私たちが“旅の終着地”としてお店を出そうと決断したその想いに、どれくらいの人が共感してくれるのかを確かめる“挑戦”だったんです。
ーー出資者へのリターンアイテムとしてMotocoさんがデザインしたTシャツなどを贈ろうと思ったのはなぜですか?
Motoco :資金援助という形で私たちに共感や激励のメッセージを届けてくれた方達に対して、自分達も真心をお返ししたいと思い、自分の手描きイラストをデザインしたアイテムを贈ることにしました。
どんなデザインにするのか、2人で真剣に考えました。
今回のTシャツやトートバッグ・ステッカーはクラウドファンディングで支援してくださった方だけのために作ったもので、それ以降は販売などもしていない特別なアイテムなんです。
コーヒーもTシャツも、人と人を繋ぐ“コミュニケーションツール”
ーー現在もオリジナルデザインのTシャツを販売していますよね?
Motoco :はい、今2人で着ているものです。
どんなデザインにするかは2人で考えて、私が絵を描きました。
ーーモチーフはスニーカーと、ギターのアンプ?どちらもコーヒーとは関係のないですよね……。
Motoco :そうなんです。『自分たちの好きなものを描く』ということをテーマにしています。
スニーカーは私と哲夫さんが愛用するバンズで、ギターアンプは音楽が好きな哲夫さんのお気に入りのアイテム。
着ているだけで『なんでバンズなんですか?』、『これってギターアンプですよね?』と言われ、そこから会話が始まるキッカケになることもあります。
一杯のコーヒーもTシャツのデザインも、私たちにとっては人と人とを繋ぐ“コミュニケーションツール”なんです。
Motoco :表現の自由度の高さがTシャツデザインの最大の魅力だと思います。
例えば同じイラストでも、どの位置にどの大きさでプリントするかによって雰囲気が全く変わるんです。
ただ素敵なイラストを描くだけではなく、人が着た時のことをイメージしてデザインは細部までこだわっています。
ーーお店にとって、オリジナルTシャツはどんな存在ですか?
哲夫:Tシャツはただの“グッズ”ではなく、自分たちの大切な“作品”だと思っています。
というのも……お店で提供しているコーヒーは、以前から付き合いのあるロースターさんに焙煎していただいたものを使い、カップはMotoちゃんが惚れ込んだ益子焼の若手作家、遠藤太郎さんが作ってくださったものを使っています。
つまり、コーヒーに関しては、ゼロから自分たちが生み出すのではなく、自分たちが集めた好きなものを掛け合わせ、自分たちのフィルターを通してその魅力を伝えている……そんな感覚です。
一方でオリジナルTシャツはLet It Be Coffeeの商品の中で唯一、私たち自身をそのまま表現してくれる大切な存在なんです。
ーーそれでは最後に、2人のこれからの夢を教えてください。
Motoco :私はとにかく、人と接するこの仕事をこれからもずっと、一生続けていきたいです。
ただそれだけですね。それだけで心から幸せです。
哲夫:僕もMotoちゃんと同じです。
今はママやパパと一緒に来る子どもが、いつか彼氏や彼女を連れてお店に来てくれたら最高です。
これからもずっとこの場所で、街と人を見守っていきたいです。
哲夫さん、Motocoさん、素敵なお話をありがとうとございました!
コーヒーやオリジナルTシャツに対するお2人ならではの深い想いを聞くことができました。
溢れる笑顔は今日も二子玉川でキラキラと輝き、Tシャツとコーヒーを通して人と人とを繋いでいることでしょう。
Interview & Writing & Photo:下條信吾(KaRaLi・Tropicos)
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【取材協力】 Let It Be Coffee(レットイットビーコーヒー)
Instagram:https://www.instagram.com/letitbecoffee